福島第一原発事故で放出され、わが家の庭にも降り積もった放射性物質除去を除去するためには庭の土を剥ぎ取らねばならず、大事に育ててきた庭の木々・花たちもすべて刈り取らなくてはなりません。古民家の日々の楽しみのすべてといっても過言ではない庭のすべてを失うこの悲しみ・・。

涙なしでは綴れない、シリーズ「除染でサヨナラ」の第四回目。

この家に越してきた当初から嫁様が思い描いていたバラのあるお庭。日々カタログを眺め、数ある品種の中から迷いに迷いようやく決まった好ましき2つの株がわが家へ到着したのは2006年。右側は棕櫚に絡ませた蔓バラですね。

鉢の後ろには畑に植えるトウモロコシなどの苗を育てるポットが置かれていますが、この当時は地面に芝の形跡がまだまったくありませんね・・。

わが家にきて最初に咲かせた花の何といえない淡い香水のような香りは忘れることはないでしょう。


虫が付きやすく、ひ弱な彼女を守るため嫁様が考案したオリジナル虫よけ剤など、手のかかるバラちゃんとの楽しかった日々が昨日のことのように思い出されます。
雑草に囲まれながら、今も花を咲かせているバラちゃん。 本当に”さよなら”しなくてはいけないのでしょうか・・。 のんびり・ゆっくり進んでいる除染作業の順番がわが家に回ってくるのはおそらく来年以降。 まだ、サヨナラは言わないでおこう・・。