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震災から998日の石巻で思い出探し・・ [日々]

東日本大震災から早いもので2年と8か月(1000日)が経過しました。
蔵の解体・庭木の伐採・そして母屋解体が終わり、静かに幕を閉じた我が古民家暮らし・・・。

そんな中、まるで長く閉ざした重い扉を開けるような気持で、実に20年ぶりに宮城県石巻市へ行ってきました。石巻には子供の頃に住んでいたことがあり、短い期間ではありましたがとても思い出深く、第二の故郷でもあります。

当時の住まいは、甚大な津波の被害を受けた南浜町にありました。震災のあと、テレビやネットのニュースに映し出されたかつての故郷はまるで見る影もなく、ガレキに埋め尽くされそこが何処なのかもわからないような状態で言葉を失いました。 現実とは思えないそんな光景を見たくない、信じたくないという気持ちが震災後もしばらく続き、気になってはいたものの自分が行くのはもっと時間が経ってからにしようと思っていました。

最近になりなぜか、石巻の子供の頃の友達が夢に出てきたり、当時の夢を見たりするようになり・・そろそろ行ってみようか思い立ち、2車線化工事の進む三陸自動車道を石巻へ向かいました。 インターを降り、とりあえず日和山へ向かったのですが、駐車場を見逃し戻ろうとしているうちに道がどんどん細くなり・・、そのまま山を下り門脇へ行きついてしまいました。

そして、いきなり目の前に広がったのは一面背丈ほどの枯れ草に覆われた広大な空き地です・・。
とりあえず目印となるものを探そうと通っていた門脇小学校へ行くと、校舎はシートで覆われひっそりとそこにありました。そこから、かろうじて残っている道路だけを頼りに当時の通学路を家のあった場所へと向かってみたのですが・・、本当に何も無い・・。
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おそらくココだろうと思われる家の跡地からは、当時は見えなかった学校や日和大橋まで見通せます。言葉も出ないまま、車で海の方まで行ってみました。堤防の向こうにはあんな津波が来るとは考えもつかない、穏やかな海、ひばりの海岸が広がっています。 すぐ脇には持主が見つからなかったのか、津波で流されたと思われる自動車が放置されたままになっていました。
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当時の友人宅があった場所などをグルグルまわり本当に何も無いことを確認し・・、街の方へ行ってみました。駅周辺の商店街は、夏祭りの「川開き」の時は露店がびっしりと並ぶ、当時の楽しかった思い出が詰まった場所でもあります。空き地の目立つ川沿いの道路を駅に向かい走ると、自転車で走っていた子供の頃の記憶より道幅が遥かに狭いことに驚きます。 
商店街へ着くと平日のお昼前だったためか人通りは少なく、シャッターの閉まったお店も多くひっそりとした雰囲気で、いまだ空き地のままになっている場所も目立ちましたが、改築・新築中の店舗が多くそれらのお店がオープンすればだいぶ雰囲気も変わるだろうと思いました。

あれだけの被害から立ち直るには、やはり相当なパワーが必要なんですね・・。
頑張って営業を再開したお店で買い物することしか今の自分にできることはないと思い、財布が空っぽになるまで買い物をしました。
日高見や墨廼江といった地酒や笹蒲鉾など、美味しいモノが沢山ある石巻。これからは時間を見つけて買い物に来ようと心に誓い、石巻をあとにしました。






タグ:石巻 震災
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